テーマ:小説

転職(5)

大吾は1年前のことを振り返った。 そう、それは、3月初旬の出来事だった。 あの日以来、「今日」という日が来ることを予想していないわけではなかった。 あの時の人事異動発令は、二つの意味で衝撃だった。 一つは何の前触れも説明もなく、異動の発表があったこと。 会社勤めの身である以上、会社の決めたことに逆らえないことは…
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イドウ 8 (小説)

第一章 ------------ (2) 三沢大吾 ------------ 大吾が入社したのは11年前のこと。 名門私立大学の工学部を卒業し、研究室の教授の薦めのまま今の会社、つまり菱洋電気に応募。 持ち前の明るさと向上心、そして洞察力が評価されたのか、あっさり採用。
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イドウ 7 (小説)

人事異動 人は入園、入学、卒業と人生の節目を迎える。 入社、結婚、子供の誕生、・・・そして最後の日を迎える。 その中で『入社』を一つのゴール(新たなスタート)と見なす人も多い。 しかし、会社によっては毎年のごとく行われる異動 それは、間違いなくそれぞれの人にとっての転機、 場合によっては、大きな節目になる…
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イドウ 6 (小説)

でも目の前の部下には平静を装い、 「きみは今のままだね。 これからもがんばれよ」 と声をかけた。 いや、声をかけざるを得なかった。 『係長たるもの部下に動揺を見せてたまるか』 実は大いに揺れていた。
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イドウ 4 (小説)

『なんだぁ。 第二工場管理係長?』 第二工場は今建築中の新工場だ。 『俺に建設現場の監督でもやれってえのかぁ』 三沢大吾、33歳。 入社以来、開発の仕事をずーっと担当。 今や係長として、部下も5人いる。
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イドウ 5 (小説)

『開発から放り出されるんだ』 意味が掴みきれず、しばらく唖然とした。 だんだん、冷静になり、 『あ~あ、なんてこった。見切りを付けられたってことか』 と、目の当たりにした現実を解釈した。
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イドウ 3 (小説)

『一体どんな人事が・・・』 そう思って、 机上のパソコンの画面を切り替えた。 会社のニュースが出た。 『なんだぁ、こりゃあ。 俺は何にも聞いてないぞ』 画面には、 「人事異動発令」とあり、 下の方に「三沢 大吾」、 つまり、自分の名前を発見。
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イドウ 2 (小説)

第一章 -------------------------------------------------------------------------------- (1) 異動発令 ----------------------------------------------------------------------…
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イドウ 1 (小説)

プロローグ -------------------------------------------------------------------------------- 朝のちょっとした会話からこの物語は始まった。 「係長、見ました?」 いつもと違い妙に小声だ。
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転職(番外編)

大吾は1年前のことを振り返った。 あの日以来、「今日」が来ることを予想していないわけではなかったが、現実のものになって感慨深いものがあった。 そう、それは、3月初旬の出来事だった。 (この話はフィクションです。「イドウ1」へ続く。)
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転職(4)

厚志が尋ねた。 「一体何を開発するの?」 「夢があって、人の役に立つものだよ 「へー。 まさか、健康関連の器具かい」 「そうだよ」 「うちの商品と競合しないのかい。 競合すると、まずいよ」 「大丈夫だよ。 将来は分からないけど、今の所は問題ないよ」 「それなら、いいけど」 …
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転職(3)

厚志が尋ねた。 「それで何をするの?」 「開発の仕事だよ 「へー。 そう言えば、前に開発の仕事をしていたんだね」 「そうだよ」 「再び、開発の仕事に戻りたいのだな」 「いや、 戻るのでなく、 新たにスタートしたいんだ」 大吾の目が輝きを増した。 (この話はフィクションです…
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転職(2)

厚志が尋ねた。 「転職しようと考えたきっかけは?」 「色々あるけど… 直接の引き金は 去年の人事異動かな」 「随分、前の話だな」 「ああ」 「去年一年間新しい仕事をやって、気持ちは変わらなかったんだな」 「そういうことだな」 「今の仕事は合わないか?」 「それはどうかな」 …
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転職(1)

「転職するの?」 「ああ」 「どうして?」 「天職を見つけたから」 「駄洒落(だじゃれ)?」 「じゃないよ」 でも、顔が笑ってる。 その目が真剣になって 「やりたいことをするだけだよ」 「いいねえ… やりたいことができて」 大吾は思った。 『そんな簡単なことじゃ…
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